ピントも明るさも合っているのに、”いい写真じゃない”と感じる理由<マーチング撮影>

撮影ジャンル別

「あれ?うまく撮れたと思ったのに、なんか物足りないな…」

写真を見返したとき、そんなふうに感じたことはありませんか?
ピントもバッチリ。明るさもちょうどいい。なのに、なぜか心が動かない。

私自身、昔はよくありました。
設定もちゃんとできたし、ブレてもないのに、見返すと「ふーん」で終わる。
なんだか、“記録”にはなっても“記憶”にはならない写真ばかり。

でもある時、気づいたんです。
「撮るべきだったのは“形”じゃなく、“気持ち”だったんだ」って。

「いい写真」ってなんだろう?


カメラマンとして撮っているときそう思いながら何度もシャッターを切ってきました。
風景でも、動物でも、そして子どもたちでも──
“心が動く瞬間”って、実はとても一瞬なんです。

特に、人を撮るとき。
真剣なまなざし、必死に動く手足、ふとこぼれる笑顔。
ピントよりも、明るさよりも、「その人らしさ」が写っているかどうか。

マーチング撮影での気づき

私はよく、マーチングバンドの子どもたちを撮影しています。
演奏中の彼らは、いつも本気。
でも、マーチングってフォーメーションがとても重要で誰一人同じ動きをしない。
もっというといなくなると「穴」となり目立ってします。

全員が同じ動きなわけじゃないし、完璧でもない。
だから、一人ひとりにドラマがある、とものすごく感じます。


一人一人の瞬間がある

たとえば、全力で走って隊列に戻る子。
目をつぶって音に集中している子。
一生懸命に指揮を見ている子。

私が音楽(吹奏楽部)の経験があるからわかりますが、吹きながら動くなんて考えられないんです。
パン食べながら走るようなものです。
そんな一人一人の努力の“瞬間”をとらえた一枚は、撮影している私も気付かない瞬間で、見返しても何度も心を動かされます。

撮り方の工夫


じゃあ、どうすればそんな一瞬を撮れるの?って思いますよね。
正直、私も毎回うまくいくわけじゃありません。
でも、こんなふうに考えています。

工夫した撮影方法

「次、何が起こりそう?」と想像する
表情が変わりそうな瞬間をじっと待つ
全体よりも、“一人”に注目してみる

これはマーチングに限らず、運動会でも日常でも活きるコツです。
「撮るぞ!」という意識を少しだけ“人”に寄せてみる。
それだけで、写真に感情が乗ってくる気がします。 その子たちを一生懸命画角に捉え続ける。

実際は何度も曲を聴き、事前に動きのポイントはある程度把握しています。
私が以前から音楽をやっていたので、リズムや抑揚のタイミング、変化を捉えるのは得意でした。
次のタイミングで盛り上がる!というのであれば全体を俯瞰したり、ソロのパートを覚えておけば、直前にそのパートの子達を画角に捉える。あとはひたすらフォーカスを合わせて捉えながら連写です笑

でも、これ重要!

0.1秒でも表情に差が生まれます。人のまばたきは0.1〜0.4秒と言われています。集合写真でも良く目をつぶってしまう人いますよね。動きを捉えながら撮影するならなおさら。

幾度となく重ねてきた経験と工夫を駆使して、決定的な瞬間を逃さず、その中でも最高の一枚を作り出す。

いつもそんな思いで取り組んでいます。

【まとめ】
写真って、うまく撮ろうとすればするほど、設定に目がいってしまいがち。
でも大切なのは、「誰に、何を伝えたいか」なんじゃないかって思うんです。

  • 演奏している子供が大人になって、自分が頑張っている姿。
  • 親御さんが自分の子供が頑張っている姿を残したい。
  • がんばっている姿を人に見せたい

記録ではなく、記憶に残る写真。
それは、“設定のうまさ”じゃなく、“気持ちを映した一枚”かもしれません。

そんな”気持ち”を込めながらいい写真を撮る事で技術が上がっていくと私は思います。